別の顔

フィンランドに行ってきました。


きっと外国に出かけた日本人は誰もが幾度となく言ってることでしょうが、日本のごはんっておいしいね。


ラップランド地方の街に2日間と首都ヘルシンキに4日間滞在しました。


写真は要塞島スオメンリンナから臨むバルト海ヘルシンキの街


ヘルシンキでは先に一通り観光っぽいことを済まして、一日はレコード屋とか古本屋とかをふらふら渡り歩いて過ごしました。
5件のレコード屋を廻りましたが、冬の間はどこの店も開店時間がすごく短いようです。
レコード屋の営業時間はだいたい11:00-18:00。
一件、夕方5時半過ぎに入ったレコード屋でレコードを物色していると、6時ジャストのタイミングでそれまで黙っていた店主のおっちゃんが背後で叫びました。


"We have to go home!"


閉店時間を過ぎてもなかなか店を出ようとしない客に何分か待ってから言うのでもなく、ほんとに6時きっかりにその台詞を吐くそのきっちり具合も見事ですが、「俺もう帰りたいんだけど。」っていう自分の都合を全面に押し出したその文句の意図の明確さにはすがすがしささえ覚えました。
ちなみにこれには「買う気がねぇんならけぇってくれ!」という意味が含まれてる訳でもないんです。その時僕の手には購入予定の2枚のレコードがありましたから。
そこんとこも実にすがすがしいですね。

オンとオフの切り替えがはっきりしてんのね。


偶然。その店とは別の新譜屋さんで買ったアルバムも、切り替えがはっきりしたすがすがしい作品でした。

コレ。

MARCH OF THE ZAPOTEC

MARCH OF THE ZAPOTEC


ベイルート、以前から気になってはいましたが、ちゃんと聴くのはこれが初めてです。


Disc1はYouTubeなんかで何曲か聴いてイメージしてた通りのユダヤ音楽。
ホーン主体の楽曲に、スタジオライブの空気録りっぽい録音がマッチしてて、センスあるなぁ。
で、Disc2も同じようなスタイルで演ってるもんだと思って再生してみてびっくり!
いきなりパフュームばりにキャッチーなシンセループから始まり、そのまま2枚目はまるまるエレクトロモードでした。
どうやら中心人物のザック・コンドンが宅録で作った音源らしいのですが、宅録っぽいラフさはなく、かといってものすごく気合いを入れて作り込んだ感じでもないのが絶妙で、やっぱりセンスあるなぁと思いました。

そして音色・音質を含め見事にタイプの違う2枚を、しかも各15分強という短さでパッケージングしてしまう思い切りの良さが素敵。


こういうひとにわたしはなりたい